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だめちゅんにっき

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田村ゆかり2007 Summer * Sweet Milky Way * 大宮公演 - 8/ 5 15:15

8月 4日(土)

読みやすくなった小説版「ひぐらしのなく頃に」冒頭の加筆修正部分を比較する

小説版ひぐらしのなく頃に「ひぐらしのなく頃に 第一話〜鬼隠し編〜(上)」が講談社BOXレーベルから発売されました。

竜騎士07氏が、半年かけてリライトされたというその内容を、少し引用させていただきます。

オリジナル(PC版)小説版
 …誰かが、ずっと謝っている気がした。
 彼女は何を謝っているのだろう。
 それに聞き耳を立てるのは悪い気がしたので、意識的に聞かないようにした。
 親類の葬儀のために戻った、久しぶりの都会だった。
 つい先月まで住んでいたにも関わらず、都会の賑やかさに圧倒された。
 高層ビルに何車線もの道路。
 歌うように騒がしい横断歩道のメロディ。
 駅前での騒々しい選挙演説すらも今では懐かしかった。
 今、住んでいる土地にはそんな賑やかなものはない。
 あるのはセミの声と清流のせせらぎ。そして、ひぐらしの声。
 そんな静けさに寂しさでなく、安らぎを感じ始めたのは最近だ。
 確かに今住む土地には何もない。
 気の利いたハンバーガー屋はおろか、自動販売機すらない。
 レコード屋もないし、レストランもないし、ゲームセンターもない。
 アイスクリーム屋なんてもってのほかだ。
 最寄りの町まで行けばあるにはあるが、自転車で時間もかかる。
 だが、考えてみればそれに不便を感じる必要はなかった。
 前の町には確かにレコード屋もゲームセンターもアイスクリーム屋もあったが、別にそれらを頻繁に利用していたわけじゃない。
 アイスクリーム屋に至っては、10年も住みながらついに一度も入ることはなかったのだから。
 …一度くらいは食べに行けばよかった。
 今更ながらちょっと後悔。
 …誰かが、まだ謝り続けている。
 彼女は誰に謝っているのだろう。
 これだけ謝っているのだから、もう許してやればいいのに。
 彼女だって、こんなにも謝り続けることはないはずだ。
 いつまでも彼女を許そうとしない誰かに、俺は少し苛立ちを覚えた。
 どんな過ちだって、許されないことはないはずだ。
 取り返せないミスなんかない。
 次から気をつければいい。
 …それでも彼女は謝り続けている。
 では…取り返しのつかない過ちを犯してしまったのだろうか?
 一体彼女が何を犯したのか知らないが、取り返しがつかないものなら、なおのこと許してやるべきだ。
 彼女がいくら謝ったって、どうにもならないのだから。
 それでも彼女は、こんなにもみじめな声で謝り続けている…。
 なあ、彼女に謝られている誰かさんよ。
 もういい加減に彼女を許してやれよ。
 こんなにも…みじめな声で謝っているんだから……。
「圭一、そろそろ着くぞ。起きなさい。」
 親父に小突かれようやくまどろみから目を覚ました。
 ようやく列車が終点に着いたようだった。
 新幹線やら電車やらを乗り継ぎ数時間。
 窓の外の風景は、半日前までいた都会と同じ国であることを、
 いや、同じ時代であることすら疑わせる。
 ここからさらに車で山道を走る。


 うっそうと木々が茂る山道が急に開けるとそこが…、


 そこが今の俺の住む土地、雛見沢(ひなみざわ)だ。
■昭和五十八年 初夏
 …誰かが、ずっと謝っている気がした。
 彼女は何を謝っているのだろう。
 それに聞き耳を立てるのは悪い気がしたので、意識的に聞かないようにする

 親類の葬儀のために戻った、久しぶりの都会だった。
 つい先月まで住んでいたにもかかわらず、都会の賑やかさに圧倒された。
 高層ビルに何車線もの道路。歌うように騒がしい横断歩道のメロディ。駅前での騒々しい選挙演説すらも今では懐かしかった。
 だが今、住んでいる土地にはそんな賑やかなものはない。
 あるのはセミの声と清流のせせらぎ。そして、ひぐらしの声。そんな静けさに寂しさでなく、安らぎを感じ始めたのは最近だ。
 確かに今住む土地には何もない。
 気の利いたハンバーガー屋はおろか、自動販売機すらない。レコード屋もないし、レストランもないし、ゲームセンターもない。アイスクリーム屋なんてもってのほかだ。最寄りの町まで行けばあるにはあるが、自転車で時間もかかる。
 だが、考えてみればそれに不便を感じる必要はなかった。
 前の町には確かにレコード屋もゲームセンターもアイスクリーム屋もあったが、別にそれらを頻繁に利用していたわけじゃない。アイスクリーム屋に至っては、年も住みながらついに一度も入ることはなかったのだから。…一度くらいは食べに行けばよかった。今更ながらちょっと後悔。
 …誰かが、まだ謝り続けている。
 彼女は誰に謝っているのだろう。これだけ謝っているのだから、もう許してやればいいのに。
 彼女だって、こんなにも謝り続けることはないはずだ。いつまでも彼女を許そうとしない誰かに、俺は少し苛立ちを覚えた。
 どんな過ちだって、許されないことはないはずだ。取り返せないミスなんかない。次から気をつければいい。
 …それでも彼女は謝り続けている。
 では…取り返しのつかない過ちを犯してしまったのだろうか?
 一体彼女が何を犯したのか知らないが、取り返しがつかないものなら、なおのこと許してやるべきだ。
 彼女がいくら謝ったって、起コッテシマッタコトはどうにもならないのだから…。
 それでも彼女は、こんなにもみじめな声で謝り続けている…。
 なあ、彼女に謝られている誰かさんよ。もういい加減に彼女を許してやれよ。こんなにも…みじめな声で謝っているんだから……。
「圭一、そろそろ着くぞ。起きなさい。」
 親父に小突かれようやくまどろみから目を覚ま列車は速度を落とし始めていて、車内の旅客たちは網棚の上から各自の荷物を下ろし始めていた。
 どうやら、列車が終点に着いたようだった。
 新幹線やら電車やらを乗り継ぎ数時間。
 窓の外の風景は、半日前までいた都会と同じ国であることを、いや、同じ時代であることすら疑わせる。
 ここからさらに自家用車に乗り換えて三十分。そこが今の俺の住む土地、雛見沢だ。

すごい!思ってたより手が入ってます

まず、全体的に改行位置が変わっている。これは、もちろん PC の画面向けから本のページ向けに体裁を整えるという理由もあるでしょうが、クリックで文章を送るリズムを意識した改行から、ぐいぐい読み進めるリズムを意識した改行に変えているものと思います。それから、センテンスの終わりや、接続詞なんかも変えて、文章にリズムを作っています。

それが功を奏しているのか、実際 PC 版に比べて(メディアの差もあるでしょうが)かなり読みやすいです。

挿絵は、本文中には挿入されません。日の変わり目に扉絵のように差し込まれています。つまり、情景は全部自分で想像しろ、というものになっています。実際、読んでみるとキャラがちゃんと脳内で動き始めるし、ゲームやアニメともまた違った(自分なりの)情景が浮かんできます。最初からそういうふうに書いてあったのですね。

というわけで、さらに読みやすく仕立てられた、いわば完全版「ひぐらしのなく頃に」です。ゲーム版を手にする機会のなかった人でも、気楽に読み進められる、省略のない、フルセットの「ひぐらし」となって登場してきました。

うちは、すでに PC 版で楽しんだクチですが、新鮮な感動(ともちろん恐怖)をもって読み終えることができました。今後刊行される続刊にも当然期待です。

2007/8/ 4 01:16

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