誰かのココロを動かしたい、と思うならばまず自分が感動するしかない。想いが込められたものにこそ、人は反応するのだ。

ということを、カエルニッキ「免疫力高まったと思う」を読んで考えた。

その感動が直接伝わってきて、こちらもうれしくなってしまう、そんな文章である。

最初は誰もがその想いを感じ取ることができる。しかし、それに慣れて、空気のような存在になってしまったものに対してはどうだろうか。存在するものが当たり前と思ってしまうのが常ではなかろうか。

2003年10月をもって封印されていた dameMixx（いぬによるアニソンのリミックス）が再び始動（いぬ日記「真紅に起こされ dameMixx 完成」）。

これまでの作品（いぬ日記「半年前といえばネット世界では二年前ぐらいに値するけど、半年前に作った だめみくすについて」）とは異なり、ローゼンメイデン OP「禁じられた遊び」のみをリミックス。再構成されたリズムに、登場人物たちのセリフが連なっていく。

こ、これだ、これを待っていたのだ。そのことに気づいていなかった。こんなすごいものを失って、どうして平気でいられたのか。いや、平気じゃなかったからこそ、今の状況がある。

「いつまで寝ているつもり？起きなさい」「これで目覚めるです！」「おい、起きろ！」「目を覚ますですぅ」という冒頭の畳み掛けるようなフレーズの連発から、「全く何をやらせてもダメな生き物です」「やっぱりお前はダメなやつですぅ」「人間をなめるなよ」という言葉を経て、「抱き方が違う」「だっこして頂戴」「ご苦労、次からはこうしなさい」「ほら、さっさと来なさい」「誓いなさい」。そして「くんくんは天才よ」にまで至るローゼンメイデン登場人物たちの言葉。

これはとりもなおさず、ダメ人間復興のプロセスなのである。

曲の最後は「起こすのが遅すぎるわ」という言葉で終わる。本当に申し訳なくて泣けてくる。起こすのが遅すぎた。いぬが自らを律するように首輪をつけてたのに、声を上げなかったのは、何でだ。

DMNG はこの旗のもとに集うのではなかったか。

dameMixx とは何か。それは元々 DMNG（ダメ人間）メンバーの共通言語であった。いや、それは今も変わらない。実は DMNG の定義が揺らいでいるのだ。irc #dameTunes は、いまや DMNG だけが集う場ではなくなったということだ。

DMNG たちを束ね、集うべき場所を示す旗であった dameMixx。それが復活した今、いぬの首輪が外れた今、ここにダメ人間復興を宣言したい。まずは自分から変わりたい。今を全力で楽しみたい。

内輪向けと言うか、自分の内面向けになってしまったが、これが今の偽らざる気持ちである。